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いであ株式会社インターンシップ終了報告
(海洋システム工学専攻 樋口)

2021.10.18

 私は8月の中旬に、いであ株式会社が主催するAI実習技能塾に参加させていただきました。合宿は富士山の麓にある研修所で開催され、そこで5日間ほど業務効率化のためのシステム開発に取り組みました。研修所にはエアコンがありませんでしたが、窓の外から涼しい風が吹き込んでくるため、常に快適な環境で作業に取り組めたことをよく覚えています。

いであ合宿風景.JPG作業中の風景

 合宿では、社員の方々がそれぞれ課題を持ち寄り、5日間かけて課題解決のためのシステムを開発します。私はそのテーマの一つに参加させていただき、動物の鳴き声からその種類を同定する深層学習モデルの作成に取り組みました。

この課題を解決することは生態系調査業務の効率化に繋がります。音声情報を活用した生態系調査の手法では、観察地点に設置したマイクで録音した音声データから、生物の生息情報を把握します。生息情報の把握は可視化された音声データの波形を目視で確認する事で行われており、この業務を効率化することが今回の課題です。

画像に変換された波形データからは最大4種類の動物が存在することが分かるため、マルチラベル分類問題としてこの課題を解決する事に決めました。深層学習モデルの作成に取り掛かったものの、学習に使用するデータには偏りがあったため、課題の解決は一筋縄ではいきませんでした。いであ株式会社の方々のフォローもあり、最終的に簡単な分類モデルは作成出来たのですが、業務で使用するためにはまだまだ課題が残るものだったため、悔しい思いも残りました。

 短いながらも充実した5日間を過ごし、合宿を通して多くの社員の方々と交流を深めながら成果物を手掛け、良い思いも苦い思いもした経験は、また別の場所でも活かせるものだと思います。

 最後になりますが、貴重な機会をいただいた関係者のみなさまに感謝申し上げます。ありがとうございました。

海洋システム工学専攻2年 樋口