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いであ株式会社インターンシップ終了報告
(動力システム工学専攻 平賀)

2021.10.19

わたしは、先日いであ株式会社様に1週間の短い間ですがインターンシップに参加いたしました。
テーマはズバリ、「環境問題の解決に向けて!」です。
ありきたりな、テーマだなと思う方も多いかと思いますが、皆さんどのように取り組まれておりますか?
節電?LEDに付け替え?エコカー?これはどれも素晴らしい活動です。
私もできる限りエレベーター使わずといいたいところですが、たまに使っちゃいます。

ただ環境問題の解決はこれだけではありません。
我々は食の選択も強いられる状況になっています。
なぜなら、「世界の窒素を日本に排出している」という現状だからです!

どういう意味か?に入る前に事実確認です。
皆さん、食品の生産地は気にしたことがありますか?
日本の食料自給率は40%を切っていることは一般的に知られており、
輸入品が多いと体感的にわかっているかとも多いと思います。
日本で購入できる食材は安く、缶詰などタイ産、ベトナム産等と書いてあります。
小麦粉などは殆ど輸入です。
これらの食品の多くは窒素の成分で構成されています。
窒素は微生物やプランクトンのエサです。
これにより起因する問題は海の栄養過多による赤潮や青潮の大量発生です。
(湖、沼でも水草の大量発生が起きています。)

hiraga1.jpgこれは湖のコケ大量発生、水の流れが悪くなりやがて匂いの発する湖となります。

これらが沿岸域の魚の酸素を奪い、貝、海藻は死滅していきます。
その結果魚の多くは沖に避難していきます。

排気ガスばかりが大気汚染とばかり考えていた私にとって呆気にとられました...
みなさんが食べ、トイレに行き、下水をキレイにしたものはやがて海に行きます。
そうです、最後はすべて海にたどり着くのです!!
私は、その流れを知らずに過ごしていました。
その事実に気づかせて下さった「いであ株式会社」さんには感謝です。

では、野菜は??鮮度を保ちにくい野菜は地域産が多いですね!!
ほんとに日本産だと思いますか??

確かに日本で生産されています。
しかし、肥料はどうでしょうか?
調べていると、60%は海外から窒素肥料を仕入れています。
理由は簡単です。窒素肥料は「原油」から作られています。
日本産とはいえ、肥料の選択までも考えないと日本の海を汚してしまいます

そこで、今回のインターンでは「地産地消、循環型社会による環境問題の解決に向けて!」
という考え方で取り組みました。
よーく考えると日本は現状「窒素を海に捨てている」だけで回収をしていないことが分かります。
回収というのはどういうことか?たとえば、沿岸のわかめや昆布、そしてウニやサザエ、アワビなどの海産物を取って食べるという形です。
これは、循環が成立しています。理想の形は次の図です。

hiraga2.png海と陸の循環(転載禁止)

海に流した窒素を陸に上げ、陸で再び人間や山、森、野菜などの栄養となり、また海に戻すことが理想な形です。
そうすることで自然の「均衡と循環」が保たれ、プランクトンの異常発生などは抑えられるわけです。
それに向ける解決案を「いであ株式会社」さんと濃く濃くディスカッションさせていただきました。

しかし、そう簡単に見つからない、甘くないのが現状です。
ここからは、実際に皆さんがインターンに参加し体験してみることです。
私は、今回のインターンを通して自分の研究の考えの甘さに気づかせていただきました。

今後、日本を背負える人間になるべく頑張ります!
以上参加報告です。

動力システム工学専攻2年 平賀