産業政策文化学
海と人間との共生関係を解明して、よりよい海洋利用政策の提言を目指し、 海洋資源の持続的な利用と新たな活用について研究、教育します。 このため水産資源の生産、利用、加工や流通問題に取り組み、特に200海里体制後の資源維持、 利用に関する社会科学的解明を行います。
また、海面や沿岸域のレジャーや健康関係への利用や、海洋利用と人間発達との関係、 環境問題を主題とする文学の研究を行います。 このように、海洋利用や海洋環境維持に関する文化的な諸問題も総合的に取り扱います。
専攻分野紹介
研究内容
海面や水産資源に関する利用制度、政策、国際関係に関する研究、水産業等の海洋に関する産業構造に関する研究、沿岸域環境の保全に関する研究、健全なマリンスポーツ発展に関わる研究、異文化理解のためのコミュニケーションに関する研究、など広く海と人間の共生に係わる分野を研究内容としている。
学習方法
研究室での研究だけでなく、産業や沿岸環境、国際関係などの現場に出て、実社会との関わりの中で現状の把握に努め、諸構造の解明を行ない、政策提言にも通じるような成果を追求する研究手法を修得する。
魅力
国内外を問わず、海洋に係わるきわめて幅広い産業およびそこで働く人々に接しながら学習、研究することが求められるので、課程での学習を通じて社会を深く知ることができる。


授業科目
海洋産業経済学特論 | 婁 小波 森下 丈二 |
地域産業発展論特論 | 大石 太郎 |
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国際漁業管理特論 | 馬場 治 松井 隆宏 |
沿岸域環境管理特論 | 川邉 みどり |
沿岸域利用政策論特論 | 工藤 貴史 | 食品リスクコミュニケーション特論 | 小川 美香子 |
コミュニケーション関係論特論 | 大島 弥生 | 科学論特論 | 柿原 泰 萩原 優騎 |
身体適応学特論 | 千足 耕一 田村 祐司 |
水圏環境教育特論 | 佐々木 剛 |
環境文学論批評特論 | 小暮 修三 日臺 晴子 大野 美砂 |
海洋経済史特論 | 高橋 周 |
研究の詳細
国際漁業管理特論
研究内容
日本の水産協力における技術移転に関する研究として、JICAにおける水産分野の専門家として現地での技術移転やプロジェクトの管理・運営を実践してきた経験に基づき、水産分野の技術協力プロジェクト、とくに加工・品質管理の技術移転に注目し、技術の適応性、定着可能性、課題に対する改善の可能性などについて研究した。
学習方法
海外の国際協力の現場を訪問しての学習と議論を中心とするとともに、JICA等の国際機関からの聞き取り調査も重要な手法となる。
魅力
日本の国際協力の現場を訪問し、協力事業の実態に触れつつ、協力現場で働く専門家や途上国担当者との議論を通じて研究する。専門的な知識とともに、コミュニケーション能力や異文化理解などのスキルの向上も図ることができる。
海洋産業経済学特論
研究内容
中国における水産物輸出の動向を分析し、輸出拡大の過程で、輸出関連税制の変更が、水産物輸出拡大を誘導したプロセスを明らかにした。輸出品目の中でも、近年生産拡大の著しい養殖水産物を、この税制変更を利用して輸出拡大につなげている様子が明らかとなり、今後の中国の水産物輸出の方向性を考察した。
学習方法
中国の水産物貿易に係わる企業を訪問し、担当者からの聞き取り調査や各種統計資料の収集分析を通じて、貿易の動向と課題を抽出する。
魅力
産業の現場を訪問し、企業行動に関する生の声と展望について具体的に聞くことができる。