INTRODUCTION学生紹介

STUDENT INTRODUCTION

海洋資源環境学専攻

伊藤 飛鳥 ITO ASUKA

専攻分野:海洋資源エネルギー学

指導教員:岡安 章夫

メンター:吴 連慧

伊藤 飛鳥

研究と勉強が常に頭に。
サウナに入りながらも考えるほど熱中

2024.07.19

空中から水中を撮影し、水面のゆがみを取り払って水中を三次元的に復元

私は空中から水中を波のある状態で三次元的に撮影する研究をしています。学部時代はAIを使わずこの研究を行っていましたが、大学院ではAIを活用するつもりです。

si_photo_ito02.jpg水面では光が屈折したり反射したりして歪みが生じます。私たちはそれを見て「ここに水面がある」と認識しますが、基本的にカメラでは水面を映すことができません。その水面を映像で捕らえようとしたとき、水中にある物質の歪みから水面の形状がわかるのではないかと考えました。そこから今の研究に至っています。

この研究を進めることで、水中構造物を点検する方法や手段の助けになるのではないかと考えています。現在、水中構造物の点検や修復においてはっきりした基準がなく、作ったらそのままです。点検するとしても、ダイバーが潜って目視しなくてはいけないので手間がかかることから、十分にできているとは言い難いでしょう。もし、波がある状態でも水中のものを三次元的に確認できる機能を搭載したドローンを使えれば、水中にある構造物の状態がすぐに分かります。手間がかからないので高頻度で点検でき、水中建造物が抱える問題の解消に役立つはずです。

過去の授業を全部視聴し全体像を把握したら、授業が理解できた

卓越大学院プログラムに参加したきっかけは、研究室の先輩でプログラムに参加されている方からの勧めでした。もともと研究にAIを活用したいと考えていたこともあり、参加を決めました。

先輩からは、卓越大学院プログラムではAIに関した授業が網羅して受けられるほか、プログラムでロボットを自動走行させられるなどと聞いており、面白そうだと感じていました。
AIの勉強を始めたのは、卓越大学院プログラムに参加してからです。授業は数式から入っていったので、当初は「難しい、何をやっているのかわからない」と思いました。ちょうどその頃、授業担当者から授業内容をまとめた動画を紹介してもらい、「まずは全体像を把握しよう」と、最後まで全部視聴したんです。すると「授業で取り上げていたこれは、ここにつながるのか」と理解でき、点と点が繋がりました。

その中で自分に必要そうな部分を抜粋して勉強したところ、授業がわかるようになりました。その知識をもとに、先日AIを使って画像を復元するプログラムを作ってみたんです。
本当は画像処理をしたいのですが、そこで求められる手法まではまだ辿りつけていないため改良が必要。ですが、とりあえず叩き台になるものはできたと思います。

インターンシップに積極的に参加し、企業のビジョンを知りつつ研究に役立てたい

si_photo_ito03.jpg過去の授業が公開されているように、卓越大学院プログラムでは教材が揃っていて素早く学習できるので、とても助かっています。また、卓越大学院プログラムにはメンター制度があり、AIや機械学習の専門の先生方に連絡を取って質問できます。これからAIや機械学習を詳しく学ぼうとしている中で、そういった制度があるのはとてもありがたいです。

また、マッチングウィークにも注目しています。学生と企業とマッチングさせたうえでインターンシップに参加できる機会をいただける制度なのですが、企業のビジョンを知る貴重な機会です。
マッチングウィークは、企業と学生の間で合計3回のセッションがあり、3回目のセッションでマッチングするとインターンシップが決定します。今はセカンドセッションを終え、サードセッションでどの企業の方と話したいかを決める段階。インターンシップに参加したいので、サードセッションに進みたいというオファーを出しているところです。

私が参加したいインターンシップは、水中ドローンを扱っている企業です。私の研究では空中から水面を撮影し、歪みのない水中の画像を作ります。その際にどこから撮影したかというカメラの位置情報が重要です。撮影した映像にはカメラの位置情報が入りますが、AIにするとそれが消えてしまいます。私がオファーしている企業のインターンシップは、水中ドローンが画像を撮影したとき、どの位置にいたのかを調べるという業務。撮影した位置の特定は自分の研究にも応用できますから、ぜひ参加したいです。また、インターンシップでは、過去にプログラミング合宿があったとも聞いています。そういう機会があれば私も参加したいですね。

資金援助サポートのおかげでバイトを減らし、研究時間を増やせた

毎日10時ころに登校し、バイトがあるときは18時、バイトがなければ21時くらいまで研究をしています。バイトは週に3日、居酒屋とオンラインの家庭教師です。卓越大学院では資金援助のサポートがあるので、その分バイトを減らし研究にあてる時間を増やせています。もしプログラムの資金援助がなければ、バイトをあと2日くらい増やしていたかもしれません。研究にも打ち込みたいし、AIの勉強もしたい。ですから、バイトを減らした分を研究や勉強にあてられるのは大きなメリット。とても助かっています。

研究、勉強、バイトと忙しい中での楽しみはサウナです。リラックスもするのですが、サウナに入りながらも勉強や研究のことを考えていますね。そこでひらめいたり理解できたりすることも。それこそ歩いているときも研究と勉強のことを考えています。それくらい、研究と勉強に熱中しています。