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前期課程 研究室間インターシップ開講一覧
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プログラムの概要

プログラムの目的

本プログラムは、本学の博士課程大学院生が、実社会(産業界)で活躍出来るスキルを在学中に身につける為のカリキュラムを前期課程および後期課程に構築し、それを試行しチェックしさらに改善することを目的とします。そして、このカリキュラムによって学んだ博士課程卒業生が実社会で活躍する意欲と自信を持ち、その意欲と実力を産業界から認められることを目的とします。

背 景

本学は建学以来、実学を尊び、産業界のリーダー養成を標榜してきましたが、大学院博士課程の教育においては、日本の他大学と同様に、研究者養成を目的として主指導教員の下で研究論文を書く教育に重点が置かれ、実社会のニーズに対応する能力の育成が不十分になるという弊害がありました。

このような教育の下で、博士課程卒業生は大学等での教員・研究者の職を求めるのが自然の成り行きですが、近年、大学や公的研究機関等での若手職員のポストが減少し、卒業後の進路が閉ざされている状況です。
そこで、産業界等広く社会で活躍する場を卒業生が選択することが求められていますが、本来のポテンシャルを発揮することが困難な状況が生まれています。

本学ではこの弊害を取り除くために、本学大学院の中の4つの専攻(大学院における“学科“単位を専攻といいます)が参加する大学院教育改革プログラムを立ち上げました。幸い、このプログラムは、文部科学省の組織的な教育改革推進プログラムに採択されて3年間(2007〜2009)の財政援助を受けました。

 

一方、欧米では大学と産業界の使命を次のように考えることが一般化しています。

大学の使命は新たな知識を創出し、それを産業界へ移転する(Knowledge Transfer)こと。産業界の使命はその知識を商品として社会に提供し利潤を生むこと。その利潤は税金等を通じて大学に還元し知識の創出に使われる。Knowledge Transferの手段として、学術論文の出版や学会での学術講演などの活動があり、また、学生が人材としてKnowledgeを身につけて産業界へ就職することも重要なKnowledge Transferだと認識されています。

しかしながら、日本においては大学の使命を「学問をする=新たな知識を創出すること」にとどまり、産業界への人材供給を通じてTransferすることの使命の認識が不足しています。これは、学生を青田刈りする企業の求人姿勢が反映されていることでもあります。

4つの視点からの挑戦 = 広域履修コースの新設

4月に新設した食品流通安全管理専攻[博士前期課程] では、主に社会人を受け入れて、ビジネススクールで使われるケースメソッド方式を取り入れた問題解決型討論授業により、「判断する過程を鍛錬すること」に重点をおいたカリキュラムを用意しました。

現在の大学教育では、産業界・行政機構等の広い分野で活躍する人材養成として不十分な面が顕在化してきています。
それは、次のような言葉に象徴されます。
・視野が狭い。 
・自発性にかける。〈指示待ち〉 
・実践力に欠ける。

本大学院教育改革プログラムではこの欠陥を克服するための試みとして大学院に “広域履修コース”を設け、4つの視点から「視野を広げ、産業界で活躍する眼を養い、自分の考えを持ち、自分の判断力を鍛錬する」次の4つの授業科目を開設しました。

前期課程に 
1)食品流通安全管理ケース演習(ケースメソッド)(実務教育との融合)
2)基礎論(研究室間インターンシップ)(足元での視野拡大)


後期課程に 
3)企業型プロジェクト(知識を商品化して利潤を生む過程の仮想体験)
4)インターンシッップ(On Job Training)

実務対応型大学院

また、実務対応型大学院である食品流通安全管理専攻に対応する博士後期課程を準備し、食品流通安全管理専攻(前期課程)修了生の進学先、あるいは、既に修士号を持つ社会人の受入先となる実務者博士養成プログラムを確保しました。