本科目は、大学院学生に幅広い視野を持たせることを目的とします。
日本の大学院においては従来から一律に研究論文作成を中心とした徒弟制度的な教育プログラムにより研究・技術者の育成を行ってきたため、学生は、少数の教員の下で自分の論文を仕上げるために必要最小限の分野での最先端科学・技術の取得に関心を集中し、卒業後に広く社会で活躍するための準備が出来ない状況にありました。
そのため、別の建物にある他専攻の授業はおろか、同じ建物にある近隣の研究室で、どのような社会的要請の下で、どのような問題解決を目指してどのような研究がなされているかも知らないという残念な状況が作り出されています。
基礎論は、学生が一定期間、他専攻など、主指導教員以外の研究室に滞在し、幅広い分析技術や専門知識を学ぶと言う体験型教育プログラム(研究室間インターンシップ)です。各分野の基本的分析装置として産業界で活用されている装置をオープンラボラトリーとして配備して、学生の自主的な学習に活用します。