REPORT留学生リポート

国際協働教育プログラム(IJP)

OQEANOUS Plus-IJP 体験記(韓国海洋大学校 R4.2-R4.6)

2022.10.04

海洋科学技術研究科海洋資源環境学専攻 修士1年 C. M.

【渡航前】

留学プログラムの募集があると大学からメールを受け取り、最初は「まあ、いつか行けたらいいな。コロナが落ち着いてからもう少し本気で考えよう」、と受け流していました。そうこうしていると、申し込みの締め切りギリギリになり、研究室の教授や同期からのリマインドもあり、卒論はチラつきますがとりあえず申し込むことにしました。選考後は、留学先の研究室と授業の選択、VISAの手続き、PCR検査、結核検査、SIMカード、両替など、様々な手続きを目まぐるしいスケジュールで済ませました。これらがスムーズに行えたのは、大学の担当職員さんの丁寧なサポートと、先輩方の前例を参考にできたからです。特に、3回目のワクチンやコロナ罹患時の対応などはあらかじめ伝えられていたので、最小限の不安で渡航できたと思います。

【渡航直後】

 当時(202223)は、釜山への直通便がなく、成田空港からソウルの仁川空港、さらに高速鉄道で釜山駅と1日かけて大学に向かいました。釜山駅では深夜であるにも関わらず、韓国海洋大学の留学生コーディネーターが防護服姿で車で迎えに来てくださり、分厚いマスクを支給され、サポートの手厚さを1日目から感じました。その後すぐに10日間隔離されたので、卒論を書く時間に充てました。この時期の注意事項としては、2月は暖房があっても底冷えと乾燥が想像以上に厳しいので、暖かくして渡韓することを強くお勧めします。

【授業開講前】

 韓国では新年度が3月から始まるので、隔離期間が明けてから2週間ほどは研究室と学生寮を往復する生活でした。受け入れ先の研究室の教授も学生も非常によく気にかけてくださり、外食やデリバリー料理を一緒に食べる機会を頻繁にとって下さいました。このおかげで短い期間で親交を深められました。また、学内レストランなどでは調理のおばさんたちが気さくに話しかけてくださり、外国人としての疎外感を感じる場面はありませんでした。

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【授業開講後】

授業が開講される教室と研究室、学生食堂、学生寮を行き来する日々でした。学内バスを頼らざるを得ないほど大学の規模は大きかったですが、幸いにも研究室の先輩からロードバイクをお借りして通学することができました。ほとんどの学生が学内の学生寮や学校近くで一人暮らしをしているので、学生が大学に滞在する時間は本大学よりも長い印象でした。そのため、受講した授業と研究室の学生が取り組んでいるテーマが近い場合は、夜な夜な教えてもらったり、晩ごはんを一緒に食べてから研究室でもうひと頑張りしたりするのも大抵仲間がいて、勉学のモチベーションを保てる良い環境でした。

授業の取り方は人それぞれですが、私は受け入れ先の教授に推奨していただいた授業を取りました。自分の専攻と全く異なる分野でしたが、研究室の学生と一緒に受ける授業もあり、サポートしてもらいつつ学習を進めることができました。多くの授業は韓国語で行われましたが、授業の資料を英語にしていただくなど、配慮していただける箇所も多々ありました。

【生活面、サポート面】

韓国で3回目のワクチンを打ったり、コロナに感染したりと数々のイベントはありましたが、韓国と日本の両コーディネーターからの手厚いサポートで何一つ困ったことはありませんでした。さらに、渡航前に不安だった各種手続き(両替やバスカードの購入、SIMガードの手続き、外国人登録や健康保険の申請まで、留学で必要となる手続き)はすべて大学内でコーディネーターにサポートしてもらいながら進めることができました。渡航前に現地で行うべき手続きをリストアップして、それぞれどう進めていくのかを相談するのも良いと思います。

衣食住について、学生寮は一人部屋で、水回りも問題なく、特に困ることはありませんでした。食事も学生食堂で毎日3食申請しており、ウォーターサーバーは各建物(寮には各階)に設置されていたので、不安要素はありませんでした。また、近くの都市にバスで30分ほどの距離なので定期的に服を買いに行き、季節の変わり目に対応することもできました。

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【留学を終えて】

 済州島で行われる学会に参加したり、ソウルを旅行したりする中で、コーディネーターや教授はもちろんでしたが、研究室の学生にサポートしてもらう場面も数えきれないほどありました。毎日研究室で顔を合わせて一緒に食事を共にしていたので、家族のような仲になっていたと感じています。彼らとの交流を通して、日本で思い描いていたライフプランを客観視したり、今自分が大学で学ぶ意義について再認識したりすることができました。日本とは異なる環境で新しい分野に英語で挑むこと、異文化圏に5か月間滞在して何らかの刺激を受けることが留学前の意気込みでしたが、同世代の外国の学生が自分の将来についてどのように考えているか、行動しているかを見聞きできたのは非常に貴重な体験であり、留学した意義はここにあったと感じています。

 他の方の留学体験記を読んでいると、同じプログラムで留学していてもその内容は千差万別で、どれももれなく魅力的です。次に留学される方もきっと素敵な体験をされると思います。これから更新される体験記を楽しみにしています。

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