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北欧2か国(デンマーク、ノルウェー)を訪問しました。
表題 |
海外視察報告 |
期間 |
2023年3月11日-18日 |
出張者 |
竹縄教授、木野特任准教授、 ネメシオ アサエル メレンデス リベラ(海運ロジスティクス専攻 2年)、松田蒼太(海運ロジスティクス専攻 1年)、 加納光航(海運ロジスティクス専攻 1年) |
訪問先 |
デンマーク工科大学 (DTU)、 ノルウェー科学技術大学オーレスン校 (NTNU) |
訪問目的
2022年12月9日に本学で実施した第2回海洋AI公開セミナーで紹介された北欧2か国(デンマーク、ノルウェー)の海洋AI先進事例について、
- データの収集やAI分析結果などにおける海洋産業界との連携状況
- 海洋xAIのハイブリッド学生の育成方法
- データの収集・整形、AIモデル開発評価などのAI環境
など実際の研究・教育現場をプログラム学生と共に視察し、学生・教員双方で学生のAI適用研究を加速させるとともに、今後の学生交流や共同研究の機会を探るために訪問しました。 プログラム学生は本訪問を通じて知見を広めそして洞察を深めることができました。
視察結果
Technical University of Denmark(DTU)
2023年3月13日にデンマーク工科大学(DTU) Dr. Ulrik Dam Nielsen (DTU Civil and Mechanical Engineering)を訪問。DTUのSection of Fluid Mechanics, Coastal and Maritime Engineering部門(流体、沿岸工学、海事分野 )における海洋xAI研究への取組状況やPhD学生の研究事例紹介を受け、Supervisor(指導教員)の強力なリーダーシップ(課題発掘、Funding、研究テーマ設定など)により研究にAIが積極的に用いられていることを確認しさらに教育用施設(造波水槽等)も見学しました。本学からは卓越プログラムの海洋xAI人材育成の取組状況やプログラム学生の研究紹介を行い、今後の学生交流の可能性について意見交換を行いました。
写真. 北欧視察メンバーとDTUの先生方(左から木野特任准教授, Mr.Raphaël E.G. Mounet(DTU), 加納光航、松田蒼太、竹縄教授、ネメシオ アサエル メレンデス リベラ、Prof. Ulrik Dam Nielsen(DTU) )
Norwegian University of Science and Technology (NTNU)
3月15日はノルウェー科学技術大学のDr. Lars C. Gansel (Department of Biological Sciences Ålesund, Faculty of Natural Sciences) を訪問。産業界からも連携パートナーとして3社が参加し、産学連携での海洋xAI研究開発の取組状況やデモ紹介を受けました。また、Biological Sciences部門に加え、Department of Ocean Operations and Civil Engineering (IHB) 部門、およびDepartment of ICT and Natural Sciences (IIR)の紹介を受け、産業界に加え、水産系、工学系の教員や学生がオープンに連携して海洋xAI研究を推進していることを確認しました。本学からは卓越プログラムの海洋xAI人材育成の取組状況やプログラム学生の研究紹介を行い、今後の学生交流の可能性について意見交換を行いました。
写真. 北欧視察メンバーとNTNUの先生方
写真左、"産学連携パートナー企業(OSC社 Offshore Simulation Center)のデジタルツインプラットフォームにて"
写真右. "Applications of machine learning in Norwegian aquaculture - examples and outlook", by Dr. Lars C. Gansel, NTNU)
DTU、NTNUともPhD学生の派遣や本学卓越プログラム学生の受入れは歓迎との意見をいただき、今後の国際交流実現に向けた第一歩となりました。
プログラム学生の感想
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ネメシオ アサエル メレンデス リベラ
My visit to the Technical University of Denmark (DTU) and The Norwegian University of Science and Technology (NTNU) was a very pleasant experience.
It was truly a testament that, in order to carry out projects about AI, global collaboration can drive ideas and improve morale.
I am incredibly grateful to the Wise Program for letting me participate in this visit and share with an international audience my research at the same time. I learned a lot about how research was carried out in Norway and Denmark. Their management and logistics of collaboration between companies and students was very enlightening.
I truly hope that more collaboration between academic institutions will be possible in the near future.Once again, I am really thankful to the Technical University of Denmark (DTU) and The Norwegian University of Science and Technology (NTNU) for having us.
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松田蒼太
今回の北欧視察が海外に行く初めての経験でありDTU、NTNU含めて、見るものすべてが新鮮であった。日本でも洋上風力発電の開発が盛んに進められているが、DTU、NTNUともに洋上風力発電に関する研究が盛んにおこなわれていた。実際にデーンマークでは空港の近くに多くの洋上風力発電が建っていたことが飛行機から確認することが出来た。またNTNUでは洋上風力発電の建設を再現する全球シミュレーターがあり、その規模の大きさに驚かされた。その他の大学の設備も企業から出資されて設置されているようで、日本の大学とのスケールの違いを感じさせられた。また、両大学ともに大学院で学んだことをそのままキャリアパスに繋げている学生が大半であり、その点に関しても日本との違いを感じた。これまでの人生であまり海外に意識が向くことがなかったが、今回の経験を通してもっと海外に出て様々な経験を積む機会を得たいと意識が変わった。
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加納光航
デンマークでは、ハンバーガーが2000円など高い物価に驚かされた。デンマーク工科大学では、学生や教授から暖かい歓迎を受け、プレゼンテーションは情報が豊富でデザインも優れており、触発された。学内設備については、リグや洋上風力発電に関する水槽などの実験設備が充実しており、洋上風力発電の開発が盛んなデンマークの風土を反映していると感じた。ノルウェー、オーレスンは、雪とフィヨルド群がとても美しかった。ノルウェー科学技術大学では、学生が自由に使える工作室は、多くの3Dプリンターが設置されておりイノベーションの促進に役立っていると感じた。
360度ドームブリッジは、船舶環境を見事に再現し、船員教育に非常に効果的である。また、デジタルツインの試みは、日本の抱える課題解決に役立つのではないかと可能性を感じると同時に、ベンチャー企業の支援体制が印象的だった。今後も両国の大学との交流が広がると良いと思う。
視察の総括(参加教員より)
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卓越プログラムで学生を受入れてから丸3年、コロナ禍により海外交流ができず学生のグローバルな視点形成の機会が限られていました。今回、ようやくまずは一週間という短期間でしたが、学生に海洋xAI事例で進んでいる北欧の現場をその目で見てもらうことができました。学生のフレッシュなコメントにもあるように、 DTU, NTNU 両大学のPhD学生と研究成果を共有し合うことで、自身の研究へのさらなるレベルアップを触発されいい刺激になったと思います。この一週間の中でも学生の英語でのプレゼンが日々向上し、学生の成長スピードには目を見張るものがありました。
海洋xAI人材育成プログラム運営の視点からは、 DTU, NTNUにおける指導教員のリーダーシップおよび産学連携や水産~工学系学生連携による、スケールの大きさ、スピードの速さ、そしてオープンな姿勢は参考にすべきところが多く、大学の規模や文化の違いはありますがカスタマイズしながら取り入れていきたいと思います。
今回訪問した DTU, NTNUとも卓越プログラム学生の受入れはWelcomeとのことで、2023年度はプログラム学生をインターンシップ等で派遣することを計画していきます。
本学プログラム学生と教員、DTU、NTNUによるテクニカルプレゼンテーション
"Automatic Operation of Vessels Using Reinforcement Learning in a Simulator Environment", by NemesioA.M. Rivera, TUMSAT |
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"Error estimation of MMG models using deep learning", by Sota Matsuda, TUMSAT |
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"Integrate AI-based collision risk assessment with weather routing technology", by Mitsufune Kano, TUMSAT |
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"TUMSAT Introduction", by Prof. Tomoyuki Takenawa, TUMSAT |
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DTU |
"Transport behaviours of microplastics", by Mr. Koray D. Gorl, DTU |
DTU |
"Using machine learning to derive spatial wave data from a network of buoys and ships", by Mr. Raphaël E.G. Mounet, DTU |
DTU |
"Capturing the effect of marine growth by adaptive machine learning", by Mr. Malte Mittendorf", DTU |
NTNU |
"Novel approach for wild fish monitoring at aquaculture site", by Ms. Kana Banno, NTNU |
NTNU |
"Representing uncertainty in maritime applications with generative models", by Mr. Peihua Han, NTNU |
NTNU |
"Real-Time Prediction of Fish Cage Behaviors under Varying Currents using Deep Neural Network" by Ms. Sihan Gao, NTNU |