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MSUの海外研修プログラム-川島

ミシガン州立大学(MSU)を2日間にわたり訪問した。MSUが全米でも有数の総合大学として高く評価されている点について着目して調査した。社会及び企業ニーズに敏感に対応し、多岐にわたる産業界から人材として求められている人材育成プログラムのポイントの一つに海外研修プログラムがある。今回は、この海外研修プログラムについて提言したい。

MSUにおける海外研修の目的と実際

1、目的
@Global化を目指している国及び企業のニーズを学習する。

Aそのために、Different CountryにおけるDifferent Cultureの学習体験が不可欠であると考えている。

B学生の視野の拡大を図り、Global企業ニーズへの対応能力を醸成する。

 

2、実際
@全ての学科・学部(大学院)にて3〜4週間の期間で海外研修を実施している。60カ国、240プログラムがある。
A費用は、学生負担で研修場所によるが3千〜6千ドルである。

B例えば、Fisheries & Wildlife学部では、南アフリカ(南アフリカ公園自然観察)、南極海(地球環境システム変化研究)、バハマ(熱帯環境システム変化研究)、マダガスカル(住民と自然との共生)などのプログラムがある。また、SCM Managementでは、日本(SCMの現状と課題)などのプログラムがある。

 

東京海洋大学大学院での海外研修プログラムの導入提言

1、目的
@「食の安全」(食糧の確保)
食の安全は、「食の品質」「食糧の確保」「国土保全」の三つの側面から研究される必要がある。「食糧の確保」の観点で、タイを中心に検討する。

A食糧自給率の維持改善
我が国の食糧自給率は40%で、海産物でも50%である。海産物主要輸入国であるタイにおける品質及び量的安定確保を研究する。

 

2、タイの現状
@タイの海産物輸出先は、アセアン域内を除けば日本がトップである。(TNSC資料)

A多くの日本大手食品メーカー及び小売業はタイを主要輸入国と位置づけている。

 

3、タイと日本との関係
@経済産業省管轄のJETRO
a.長年JETROバンコクを中心にTNSC(タイ荷主協会、加盟2700社、日本企業1200社含む)をパートナーと位置づけ「タイ物流高度化事業」を推進してきた。
b.2008年10月より、JILS(日本ロジスティクスシステム協会、経済産業省関連団体)を主体としてタイTNSCにて、ロジスティクス教育プログラムが導入され、体系的・組織的・定期的に実施されることになった。

A東京海洋大学
a. 既に、8年間にわたりタイ国カセサード大学との共同研究での連携関係がある。
b. 多くの東京海洋大学教員がタイ海産物の知見を持っている。

BTNSC(タイ荷主協会)
a.副会長Paiboon氏は、タイ国FTA委員会メンバーである。また、海産物(特に、甘エビ養殖)メーカー社長である。
b. 副会長Techaさんは、政府機関(商務省)出身者で、有能な事務局長である。商務省及び内閣府との強い関係がある。
c. TNSC内に「食の安全部会」を設置することになった。
(2007年12月19日Paiboon副会長談)

 

4、海外(タイ)研修計画
@TNSC[食の安全部会]への以下の教育指導。カセサード大学との連携による「食の安全」品質管理教育。2A特に、我が国大手食品メーカーが求める冷凍食品GMP(製造規範)/SQE(品質要求基準)教育。

 

5、期待効果
@学生の国際企業経験による視野拡大が図れ、国際ビジネスマンとしての素養醸成が図れる。

A大手食品企業の求める国際対応能力の醸成が図れる。

  
学校を案内してくれたエリオット先生              Food science Club内にあるFisheries&Wildlife clubの掲示板