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授業内容

食品生産・品質安全管理学

食品衛生化学

食品の安全性・健全性に関わる危害因子(有毒・有害物質)の化学構造と生体内作用機構,生物学的・化学的分析方法、暴露された場合の対処方法などについ て,できるだけ具体例を踏まえながら概説する。取り上げる危害因子としては、動物性自然毒(フグ毒,貝毒など),植物性自然毒(キノコ毒など),カビ毒 (アフラトキシンなど),有害元素(水銀、カドミウム、ヒ素など),食品添加物,農薬などを予定している。その他,近年話題になっている食物アレルギー, 遺伝子組換え食品,BSE問題についても解説を加える。なお,化学的素養が必ずしも十分ではない社会人受講者もいることを考慮し,化学的内容についてはで きるだけやさしく講義するように努める。

食品微生物要論

食品の腐敗や食中毒の原因の多くは微生物による。この講義では、食品の微生物学的安全性確保に必要な基礎知識の習得をめざす。まず、微生物学の基礎知識 や、食中毒菌を含む食品汚染微生物の種類・性質についての理解を深める。さらに、食品の殺菌・静菌技術を解説する。本講では、食品の微生物に関する最新の 話題や制御・検出等の最先端技術を紹介し、食品微生物に関する知識や技術が食の安全の確立にどのような形で貢献できるのかについての理解を促す。

農畜産物品質安全管理論

近年、生鮮食品の安全・安心(信頼)が論議されている。本授業では、畜産物(食鳥肉など)の食中毒による危害要因を分析し、その問題について講義する。また、農産物については、GAP(適正農業規範)プラン作成手順について講義する。

水産物品質安全管理論

養殖生産過程におけるリスクマネージメントおよび安全性保証システム構築の理論と実際を理解することを目的とする。養殖生産段階で起こりうるヒトへの危害 要因とその管理方法を魚病、飼育環境、飼料を重要管理点として関連する法規を踏まえて講義を行う。非感染性疾病の診断および対策、HACCP方式の衛生管 理手法、有機生産(IFOAM)基準、検証システムの構築方法など養殖魚の安全管理者として必要な知識を教授する。養殖魚生産段階での重要な危害は、動物 用医薬品、農薬、飼料添加物および環境汚染物質の残留および汚染であることから、基礎的事項として、これら有害化学物質の蓄積、代謝機構および養殖魚の安 全性確保のための適正なモニタリング方法(分析法を含む)についても教授する。

食品製造での品質管理の実際

戦後日本が速やかに復興し、奇跡的な経済成長を遂げた理由として、品質管理を徹底し、日本製品の信頼性を高めた製造産業の力が大きく寄与したことが挙げられる。本講義では成功事例を挙げ、品質保証の仕組み、安全性と遵守法の確保および緊急対応など品質管理の実際を学ぶ。

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