REPORT留学生リポート
ショートタームプログラム(STP)
STP体験記(韓国海洋大学 R8.8)
2026.10.15
海洋生命科学部 4年 H.O.
STP応募理由
私がSTPに応募したきっかけは、大学院での学びや海外の研究環境に関心を持ったためです。募集内容を見て、海外の大学院生や教授がどのような環境で、どのようなテーマに取り組んでいるのかを実際に知りたいと思いました。また、これまで韓国を訪れたことがなく、現地の文化や雰囲気を知りたいという思いもありました。以前アイスランドへの留学を経験しましたが、今回はアイスランドとは異なる文化や環境を持つアジアの国で、他大学の学生と学び、交流できる点に魅力を感じました。
オンライン講義について
初めの1週間はオンライン形式で講義を受けました。約6人のグループごとにKMOUの教授が執筆した論文が一つ割り当てられ、私たちのグループでは、韓国海域で採取された貝類に含まれるメチル水銀濃度についての研究論文を扱いました。一つの論文を時間をかけて読み、著者である教授に直接質問できることは、通常の授業ではなかなかできない貴重な経験でした。一方で、グループ内の相談は主にチャットで行われたため、英語を使って直接話し合う機会は想像していたより少なかったです。この経験から、国際的なプログラムでは、参加者同士が実際に話し、考えを交換する時間を設けることも重要だと感じました。また、参加者の学び方や授業への参加の仕方にも文化的な違いを感じました。例えば、移動中に授業へ参加している学生もおり、日本の大学の授業とは異なる自由な雰囲気が印象に残りました。こうした小さな違いからも、自分が当たり前だと思っている授業の受け方が必ずしも世界共通ではないことを実感しました。
いであ研修について
日本では、環境コンサルタント会社であるいであ株式会社で研修を受けました。今回の研修で最も印象に残ったのは、いであが作っているはちみつについて、考案者の方から詳しい話を聞いたことです。なぜはちみつを作ることになったのかという理由や背景、その商品に込められたストーリー、パッケージデザイン、衛生管理、今後の展開など、さまざまな内容を説明していただきました。食品を学んでいる私にとって、食品そのものだけでなく、どのように商品として売り出すのか、どのような考え方で企画を進めるのかという点は非常に興味深いものでした。また、人生で初めて養蜂を体験したことも印象に残っています。この経験から、大学で得た専門知識を社会の中でどのように応用し、人々に伝えていくのかを考えるきっかけにもなりました。
韓国での対面プログラムについて
オンライン講義の後、韓国・釜山にあるKMOUを訪問し、約1週間の対面プログラムに参加しました。大学ではキャンパスや研究室を見学し、KMOUで行われている研究について説明を受けました。また、近隣の研究機関や海・魚に関する施設も訪問し、韓国における海洋研究や水産分野への取り組みについて知ることができました。特に印象に残ったのは、グループで新しい国際教育プログラムを考え、教授や学生の前で発表したことです。私たちのグループでは「Asian Academic Program(AAP)」という4週間のプログラムを提案しました。このグループワークは簡単ではありませんでした。参加者によって英語力に差があり、新しいプログラムをゼロから考えるため、まずメンバー同士で内容について共通認識を持つ必要がありました。一度の説明では十分に伝わらず、質問し直したり、別の言葉で説明したり、ときには翻訳アプリを使用している姿も見られました。共通言語を高いレベルで使えれば、より効率的に話し合うことができると思います。しかし同時に、言葉が完全に通じなくても、さまざまな方法を使いながら相手を理解しようとすること自体が国際的なコミュニケーションなのだと感じました。
他大学の学生との交流について
多くの海外の学生が日本語の単語を知っていたことには驚きました。中には日本語である程度会話できる学生もおり、アニメなどの日本文化をきっかけに日本語を勉強しているという話を聞きました。韓国にいるにもかかわらず、日本語がコミュニケーションを助ける場面があったことは非常に興味深かったです。私も参加者から韓国語を教えてもらい、お互いの言語を教え合うこと自体が交流の一つになっていました。さらに、私にとってイスラム教徒の学生と一緒に時間をともにしたことは新鮮でした。決まった時間に礼拝を行うことや、豚肉やアルコールを口にしないことなどは知識としては知っていましたが、実際に一緒に過ごすことで、それらが日常生活の一部であることを実感しました。食事では別のメニューが用意され、礼拝の時間になると学生が席を離れることもありました。また、生活上の配慮から宿泊環境にも違いがありました。実際に同じ時間を過ごすことで深まるものだと感じました。
参加後に意識が変わったこと
今回の経験を通して、現在の文化や生活だけでなく、国同士の歴史的な関係についても、より学ぶ必要があると感じました。異文化交流を本当の意味で理解するためには、相手の文化を表面的に知るだけでなく、その背景にある歴史や社会についても学ぶことが重要だと思います。
