東京海洋大学 海運ロジスティクス専攻
関根 彩姫
私はOQEANOUS-DDPを利用して2018年3月から2019年2月まで、韓国海洋大学に留学しました。ここでは、私が留学中に体験したことを紹介させて頂きます。
留学をしたきっかけ
このOQEANOUSというプログラムを知ったきっかけは指導教授からのすすめでした。実際に韓国海洋大学を訪問し、大学の雰囲気を感じ、IJPで参加中の学生に話を聞き、韓国海洋大学の教授とも話をする機会を設けていただきました。OQEANOUSについて知っていくうちに興味がわき、お互い海洋大国であるため、他国で学び研究をすることは視野が広がり、将来に役立つと考え参加を決意しました。
留学の準備
留学を決心したのが2018年の1月頃だったため、出発までの2か月半はあっという間に過ぎました。ビザの申請、長期履修制度の申請、大学で開講された韓国語講座を受講したり、もともと通っていた英会話教室で英語を強化したり、韓国海洋大学での研究計画を練りました。
授業紹介
私は専門科目を4つと韓国語を2つ受けました。韓国海洋大学は1コマ3時間制で、教授によっては早めに切り上げ、途中休憩をはさみながら進めていきます。専門科目は基本、英語または韓国語での授業でした。
前期
①Stability of Marine Vehicles(10:00~12:00)
与えられた教材を基に自分が理解したこと、わからないことをパワーポイントにまとめ、教授に対して発表する形式の授業でした。
②Numerical Analysis(13:00~15:00)
配られる資料をもとに授業が進みました。資料はすべて英語で授業言語は英語と韓国語でした。中間テスト、授業内発表、期末テストがあったので、後れを取らないように予習復習の時間を毎日2時間は取っていました。
③Basic Korean ⅠとⅡ(15:00~18:00)
初級の教材を使って、読み、書き、会話を学びました。まわりはレベルが同じくらいの留学生がほとんどで、先生方も細かく丁寧に教えてくれます。中間テストと期末テストがあり、Writing、Listening、Speakingでした。
④Power System modeling and simulation(9:00~12:00)
①に同じく、与えられた教材を基に自分が理解したこと、わからないことを他学生とパワーポイントにまとめ、教授に対して発表する形式の授業でした。
⑤Advanced Offshore Structural Design(9:00~12:00)
OFFSHORE STRUCTURE MODELINGという教材を基に、章ごとに各自割り振られ、授業内発表をしました。授業は韓国語で進みましたが、私は英語で発表をしました。
大学生活や住居環境
下はある一日の生活例です。
私は、一人部屋のACHI寮に住んでいました。部屋にはベッド、机、クローゼット、靴箱が設置されています。冬から春先は床暖が完備されているので快適に過ごせます。しかし、冷房がないので、夏は湿気と暑さで厳しかったです。留学生専用の寮には冷暖房が完備されているようです。
食事は寮の食堂か、出前を取るか外食でした。寮の食堂はバイキング形式なので、量を調節できます。
【寮の食事例】
【出前の食事例】
夜の学内はモニュメントがライトアップされたり、海辺から見える夜景がとても綺麗です。学内や大学のまわりにはちょうど良い散歩道があり、よく食後の散歩をしていました。
大学主催の留学生文化体験にも参加しました。伝統服である韓服を着たり、テコンドーを習ったり、韓国の文化に触れながら、ほかの留学生と交流ができ、良い経験となりました。
MT【学会&研究室旅行】
5月に学会への参加と研究室旅行を兼ねて済州島へ行きました。学会は船や海に関わる学会の合同発表大会であり、様々な分野の発表を聞くことができました。研究室旅行では、世界遺産やグルメ、カフェを巡り、夜はバーベキューをしながら教授や学生と親睦を深めました。韓国に渡ってまだ2か月程で、まだ緊張感が完全にはほぐれていないこの時期に時間を共にし、たくさん話をする機会を持つことができよかったです。
留学生活を終えて感じること
OQEANOUSのDDPは、卒業に必要な単位と共同学位を取得でき、手厚いサポートが受けられる留学制度です。勉強や研究のために、このプログラムに参加しましたが、ほかにも多く感じることがありました。現地には様々な国の学生がいます。ほかの国の文化や言語に触れ、出会い学ぶことで、思考の幅が広がりました。思考の幅が広がるということは深く考えることができるということであり、これは生きていきながら大きく役立つ部分だと感じました。また、失敗を恐れず自分から積極的に行動することの大切さを学びました。私は、困ったときに人に相談や助けを求めることが迷惑なのでは?という考えがありましたが、黙っていても誰も助けてはくれません。そんなとき、先生や友人にもっと頼っていいんだよと言われ、考えが変わりました。
韓国での留学生活は私にとってかけがえのない経験であり、素直に行ってよかったと思います。留学中は、お酒を飲みながら本音を語り合い、時には冗談を言い、研究や授業に関する質問ができるたくさんの友人に恵まれました。留学は楽しいことばかりではありませんが、辛かったことも終わればいい思い出です。
留学に行くか迷っている方がいるならば、是非行ってほしいと思います。