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留学生リポート

2025.03.01
METIS Internship Programによる派遣 体験記
派遣先:NTNU(ノルウェー科学技術大学)
派遣時期:2025年1月~2月
大学院 応用生命科学専攻 博士後期2年 M.S
大学院 応用生命科学専攻 博士後期2年 H.K
(同時に派遣された2名共同で作成されたレポートです)
-生活レポート-

生活費用一覧
生活費用一覧
(※METIS OFFICE注:上記記載金額は全て1名分の費用とのこと)



上記がノルウェーで1ヶ月滞在するのにかかった費用であった。食費にはお菓子やコーヒー、紅茶、アルコール等の嗜好品を除き、必要最低限のみ計上している。日用品には食器用洗剤やハンドソープ、シャンプー等のシャワー用品、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどを始めとし、日本から持参した寝具や生活必需品も含めている。後ほど詳細を記載するが一切寮には備えられていない。



寮に関して

寮はSIT(https://bolig.sit.no/en/)が運営するMoholt Student Villageに滞在した。入居の推薦書をNTNUの教授に作成してもらい、その後の居住契約および入居時の鍵受け取り手配や退去時のクリーニングチェック依頼、費用の支払いはすべて自己手配となる。今回滞在先の部屋にはWi-Fi、暖房設備、デスクチェア、クローゼット、ベッドが完備されているが、寝具(枕、シーツ、布団等)は持参となる。バストイレ、リビングキッチンは4人で共有となっており、調理器具、食器やカトラリー、トイレットペーパー、洗剤など生活に必要な日用品は一切ついていない。唯一置いてあったのはシャワーカーテンであった。キッチンには大型冷蔵庫、シンク、IHヒーター、オーブン、食洗器、戸棚があり、電子レンジやケトルは備えつけられていなかった。そのため、調理器具を入手するまでなにも料理が出来ずにいた。今回は一ヶ月の短期滞在であったため、調理器具と食器等は教授からお借りでき、幸いにも購入せずに済んだ。洗濯は敷地内にあるランドリー室を利用した。アプリを使用して事前にチャージャーして洗濯毎に都度支払いとなる。乾燥機も完備されているが、私たちはハンガーと洗濯ハンガーを持参して室内干しした。同居人については一切情報がなく、男女国籍問わず共同生活となる。ある日帰宅すると突然、新しい同居人というイタリア人男性が現れ、その後も突如としてオランダ人男性が加わった。退去前のクリーニングチェックは、最も退去日に近い平日の昼間に行われた。鍵は最終日にSitの管理棟にあるポストに投函し返却した。



食事に関して

気軽に外食をする文化でもなく、物価も非常に高いため(例えばマクドナルドで日本の2~3倍)、1日3食ほとんど自炊でまかなった。日本からはレトルト食品、缶詰、乾麺、パックご飯、お餅、インスタント食品、調味料を持ち込んだ。現地のスーパー(Bunnparis、Extra、Rema1000等)ではパン、野菜、卵、乳製品、肉、フルーツなどを購入した。その日のセール品や比較的安価で入手可能なジャガイモ、マッシュルーム、オレンジ、ニンジンを中心に選んで、支出を抑えた。ちなみにノルウェーサーモンはさほど安くない。ものによっては日本よりも高額となる。大学にはカフェテリアがありグラム換算形式で色んなものを自分で選び食べられるが、一食80~100クローネほどかかってしまうため、私たちは基本的に毎日お弁当を持参した(タッパーが必須)。



移動に関して

上記表の支出外となるが、日本から出国の際に預け手荷物が23キロを超えていたため、超過料金(1個あたり6000円)を支払った。トロンハイム到着後、空港から寮までの移動は荷物の問題からタクシーを利用した(2名で1200クローネ、円換算すると17064円)。寮から大学までの移動にはバスを利用した。チケットはアプリ(AtB)でのみ購入でき、日本のようにICカードをタッチするなど、チケットを確認する改札はなく自由に乗り降りできてしまうが、たまにチェックがはいる。私たちも実際にチケットを確認された。学生料金で購入していると、身分証明も要求されるため、NTNUのITカードと海洋大学の学生証を見せた。しかし、NTNUのカードはただのアクセスカードであり、海洋大の学生証もカードだけでなくアプリはないのかと言われ、違反切符を切られた。罰金は1150クローネ(身分証明書の付帯不足だと150クローネ)と言われ、後日AtBのオフィスに支払いに来るよう指示された。しかし、AtBのチケットサイトをよく確認したうえで、海洋大の学生証を付帯していた点をもう一度主張し、メールを送ることで解決した。ヨーロッパの多くの大学は、アプリで学生の身分証明ができるそうで、日本にも導入されたら良いと感じた。



〇大学編

キャンパスがいくつもあるため、専用の地図アプリ(MazeMap)を使用すると移動が便利である。私たちはメインキャンパス(Gloshaugen)とKalvskinnetキャンパスを拠点とした。NTNUの学生として実験を始める前に必要な手続きは3つほどある。ITシステムのアクティベート化とカードキーの取得、研究活動に必要なトレーニングおよびリスクアセスメント書類の提出である。まず教授からITシステムのフォームを送ってもらい、そこからCVとパスポート情報をアップロードし提出した。確認が取れるとメールが送られてくるので、その後NTNUのウェブサイトからITアカウントをアクティベート化し、自分のNTNUアカウントを取得した。これ以降、NTNUの敷地内ではeduroamのWi-Fiが使用可能となる。それまではゲスト用Wi-Fiを使用していた。その後、NTNUの学生ページ(IDカード)から写真をアップロードし、翌日GloshaugenキャンパスのDriftssentralenに直接カードを取りに行く。受け取りにはパスポートが必要であった。フォームやメールが送られてくるまで時間がかかることに加え、窓口や対応者によって手続きの認識がずれていることが多々あり、自分たちで解決方法を見つけて行動せざるを得なかった。結局、カードの取得には1週間を要した。研究活動に必要なトレーニング等に関しては研究レポートに記載する。




北欧らしい雪景色のNTNU校舎
北欧らしい雪景色のNTNU校舎

フードサイエンスラボでの実験風景
フードサイエンスラボでの実験風景

フードサイエンスラボでの実験風景
フードサイエンスラボでの実験風景